解答のルール
◆ 読者への挑戦
『小此木鶯太郎の事件簿 可視と不可視の幻想』の中から犯人のミスを四つ挙げてください。
※作中で犯人自身気付いていたり、刑事に指摘されているミスは数にカウントされません。それまで指摘されていないミスを見つけてください。
◆ 「犯人のミス」とは?
犯人のミスは、「犯人の失策」、「状況の矛盾」、そして「計画の破綻」のことです。
1.「犯人の失策」とは、直接的なミスです。犯人しか知り得ないことを言ってしまったり、犯人にしかできない行動を行ってしまうことです。
2.「状況の矛盾」とは、主に間接的なミスです。それ自体は普通の発言や行動なのですが、他のあれこれと合わせた場合、矛盾したり、おかしな事になるケースを言います。
3.「計画の破綻」とは、犯人が進めていたアリバイ工作や、あるいは他の誰かに罪をかぶせる行為が破綻することです。犯人に直接の疑いがかかるわけではないのですが、これも犯人のミスとして扱います。
これら三つのミスが明確に区別できる訳ではないのですが、以上の条件に当てはまるものを見つけた場合、ミスとして指摘してください。
◆ 推理のルール
解答に使えるのは本編に存在する情報だけです。
この条項は色々な意味を意味を持ちます。
・「専門知識」は必要ありません。
・作中に登場しない「アイテム」を考える必要はありません。
・事件に関係のない第三者や自然現象による「偶然」や「可能性」を考える必要はありません。(そういう偶然や可能性がありえるのなら、作中にその可能性が描写されています)
ただし、書かれていなくても、作中の情報を組み合わせて初めてわかる情報は推理に使うことができます。それこそが、ミステリというジャンルの大きな軸の一つ──ロジックというものなのですから。
◆ 採点のルール
「四つのミスを挙げよ」と言う問題ですが、それ以上書いていただいてもかまいません。たくさん書いて、そのうち四つが当たっているなら、その解答は正解とします。
以下、採点に携わるルールを挙げておきます。
・解答を間違えても減点しません。
・作中指摘されたミスを挙げても正解になりません。ただし、他の情報を加えて違う視点のミスになる場合、独立したミスとして扱い、正解となる場合があります。
・解答の方向性は正しくても、重要な指摘がなければ不正解となります。
・安楽椅子犯人側で用意した正式な解答以外は、正解とも不正解ともせず、紹介に留めます。
◆ その他
フェアを志して問題を制作しておりますが、すべての穴を埋めるのは不可能ですし、同じ言葉でも読者と作者によって解釈がことなるケースが考えられます。
ミステリ観や姿勢により、我々主催と皆様とのずれが生じたり、解答に不満を覚えることがあるかもしれませんが、ご寛恕の程よろしくお願いします。